勢至菩薩は阿弥陀三尊の中に組み込まれて知られる

勢至菩薩は阿弥陀如来を主尊とする浄土教の経典に出てきます。

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勢至菩薩

・観音菩薩 ・阿弥陀如来 ・脇侍
・阿弥陀三尊 ・浄土教 ・善導
 勢至菩薩は観音菩薩と共に、阿弥陀如来の脇侍(本尊の両脇または周囲に控えている仏像)の内の一尊として、古くから信仰されてきました。そしてこれら阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩は、いわゆる三尊としてセットで信仰されてきました。特に臨終の場において、阿弥陀三尊が迎えに来るという来迎信仰が、広く一般大衆の信仰の支えとなっていたのです。しかし、観音菩薩と比べた場合、観音信仰が大きく普及しているのに対して、勢至菩薩は一般に普及しているとは言えないでしょう。勢至菩薩はこの三尊の中に組み込まれることで知られるようになったというのが実情です。

 ただ、観音と勢至を対にして考えると、両者の関係が対照的な事が良く分かります。一般に観音菩薩が慈悲の菩薩で、往々にして女性的な菩薩として描かれるのに対して、勢至菩薩は智慧の菩薩であり、男性的に描かれます。

 勢至菩薩は智慧の菩薩であると共に、限りなき仏の力、威神力を兼ね備えているといわれます。お釈迦さまは悟ることにより、深い智慧を得て、同時に悟りから遠ざけるような魔物を追い払う力を得ることになりました。これが勢至菩薩にもぴったりと当て嵌まります。智慧は、仏の力の源なのです。

 阿弥陀如来、観音菩薩とセットで語られることから、勢至菩薩は阿弥陀如来を主尊とする浄土教の経典に良く出てきます。特に有名なのは『観無量寿経』です。このお経では、やはり観音菩薩と並んで語られています。中国浄土教の大成者、善導(613〜681)もこれを受けて勢至菩薩への信仰を誓う文を著しています。

 日本の浄土教とも非常に関係が深いのはいうまでもありません。特に浄土宗祖である法然(1133〜1212)の幼名が勢至丸であったことは有名です。また、真言宗などの密教経典にも勢至菩薩についての記述が多々見られるようです。
分類
 仏像>勢至菩薩

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