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長谷寺は、奈良県桜井市にある真言宗豊山派総本山の寺院です。
本尊は十一面観音で、西国三十三箇所観音霊場の第八番札所として、日本でも有数の観音霊場として知られています。
創建は奈良時代の8世紀前半と推定され、道明上人が初瀬山に三重塔を建立、続いて徳道上人が本尊十一面観音を安置し、開山したとされています。
平安時代中期以降には観音霊場として貴族の信仰を集め、中世以降は武士や庶民にも信仰が広まりました。また「枕草子」、「源氏物語」、「更級日記」など多くの古典文学にも登場し、中でも「源氏物語」に登場する二本の杉は現在も境内に残っています。
長谷寺は当初、東大寺の末寺として華厳宗でしたが、平安時代中期には興福寺(法相宗)の末寺となります。その後、天正16年(1588年)に豊臣秀吉により根来山を追われた新義真言宗門徒が入山し、同派の専誉僧正により現在の真言宗豊山派が大成されました。
重要文化財に指定されている本尊の木造十一面観音立像は、開祖徳道上人の作とされ、現在の尊像は天文7年(1538年)の再興。10メートルを超える巨像で国宝・重要文化財指定の木造彫刻の中では最大のものです。
通常の十一面観音像と異なり、左手に水瓶、右手に地蔵菩薩の持つような錫杖を持ち、岩の上に立つ姿です。これは地蔵菩薩と同じく、衆生を救済して行脚する姿を表したものとされ、この種の錫杖を持った十一面観音を「長谷寺式十一面観音」と呼称します。
本堂は本尊を安置する正堂、相の間、礼堂から成る巨大な建築で、前面は京都の清水寺本堂と同じく舞台造になっています。国宝の本堂のほか、仁王門、下登廊、繋屋、中登廊、蔵王堂、上登廊、三百余社、鐘楼、繋廊などが重要文化財に指定されています。
また、本堂の建つ初瀬山は150種類以上、7,000株と言われる牡丹があり、古くから牡丹の名所として「花の御寺」と称されています。
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