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『法華経』とは、『サッダルマ・プンダリーカ・スートラ(「正しい教えの白蓮」)』という経典が漢訳されたもので、中国と日本では鳩摩羅什の訳した『妙法蓮華経』が最も普及しています。
『法華経』は二十八章からなり、伝統的に第十三章の「安楽行品」と第十四章の「従地涌出品」との間で二つに分けられ、前半は仏教のあらゆる教えが真理であると説かれ、後半では釈迦仏が永遠の仏であることが説かれている、とされています。また日本で読誦されることの多い『観音経』も、法華経の一部です。
『法華経』の舞台はインドの王捨城にある鷲頭山(りょうじゅせん)というところで、釈迦の周りに弟子たちをはじめあらゆる存在が説法を聞こうと集まっているところから始まり、真理が説き明かされ、『法華経』を信じるものを普賢菩薩が助ける、ということが説かれて終わります。その中でさまざまなたとえ話が出てくることも、法華経の大きな特徴のひとつといえます。
人生を燃えさかる家にたとえ、仏が様々な手段で人々を救うという「三車家宅」、長者が家出した息子を徐々に目覚めさせて最後には財宝を譲る「長者窮児」、一文無しになったものが友人から服に宝石が縫いこまれていることを教えられて救われる「衣裏宝珠」などの話が有名です。
『法華経』の教えは日本文化のあらゆる面に浸透し、源氏物語・平家物語に代表される文学や、能などの芸能にまで大きな影響を及ぼしました。
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